山本亜希メンタルクリニックのブログ ~千代田区 九段下より~ 2020年08月
(8/5にクリニックのFacebookに投稿した記事を一部再編して掲載しています)

新型コロナに関して。
以前から自分に言い聞かせているのは
「正しい知識を身につけて常にアップデートする」
「標準的な感染予防策を怠らない」
「怖がりすぎず、油断しすぎず」
ということ。

ここ数週間の検査数と陽性確認者の増加傾向。
どのようにとらえ、どのように立ち向かうべきなのか。
ひとりひとり、しっかり考えて判断していかなければいけない段階です。

何に気をつけるのか。
してよいこと、悪いことの境目はいったいどこにあるのか。

どこにフォーカスするかで、判断が異なることも少なくなく
あちこちに悲しい「分断」が生まれてしまっています。

感染が怖くて外出を控えた結果、
孤立を深めてしまっている方が少なからずいます。

比較的若年層であっても
下肢の筋肉が衰えて家の中で転んで怪我をしてしまう方も。

娯楽が減ってしまいメンタルのバランスを崩している方、
アルコール量が増えて家族との関係にヒビが入っている方も増えてきています。


感染拡大の防止。
言うまでもなく、とても大切なことです。
ある程度正体がわかってきたとはいえ、
人体に及ぼすダメージの大きさを考えれば
用心は絶対に必要。

それでも。
人々の心の健康が益々蝕まれていくこと、
経済活動に支障をきたした結果、職を失う方々の数も今後次第に大きくなっていくこと、
これらにも十分に警戒していかなくてはいけません。

警鐘を鳴らすためにある程度やむを得ないこととはいえ
不安につけ込むような偏った報道が多すぎることはずっと気がかりなまま。
最近は陽性者数の増加がしきりに取りざたされています。

「PCR陽性者」を「感染者」と言い切ってしまう人があまりに多い。
なんとかならないものでしょうか…

※ 検査には当然、偽陽性や偽陰性が存在します。
※「PCRで陽性」イコール「感染」とも断定できません。

もちろん、常に数字をみながら
認識や行動様式はアップデートが必要ですが、
過度に恐れなくても大丈夫なんですよ、という見解も
出始めていますので
少しでも恐怖心をやわらげるために、下記のような提言も
ご参考にしていただけたらと思います。

慈恵医大の大木先生の提言はこちら


8/5 Yahooニュースに掲載された、日本総合研究所の調査部長、枩村 秀樹さんの執筆記事はこちら


この時点から比べると、じわじわと勢いは広がってはおり
重症者数も増えてきています。

しかしながら、私たちが日常生活の中で知らずに背負うリスク
(インフルエンザ等の他の感染症の罹患、交通事故等々)等を勘案すると
決して(少なくとも日本においては) 「未知の、恐怖の感染症」ではないとも思っています。

先日、今年4-6月の国内総生産が前年同期対比で-27.8%(年率)という恐ろしい数字が明らかになりました。
2008年のリーマンショックでは日本国内で95万人が職を失いましたが
今回のコロナ禍ではさらに多くの方が仕事を失うでしょう。
総務省の統計(労働力調査)によれば6月末で既に日本国内で195万人が失業の状態。
そしてこの冬以降、内部留保の底がつきた企業の倒産が激増するとささやかれています。

このあたり、力説しすぎると「不安を煽る言説」になってしまうので自主規制いたします・・・

気を付けるべきところは引き続き気をつけながら
過度の自粛や萎縮に陥ることなく
心の健康にも留意しながら皆さんが生活していけることを願うばかりです。



2020.08.23 Sun l 診療 l top