2016年現在、日本では世界でも珍しい、恵まれた「国民皆保険」の制度によって
誰もが「望んだときに自ら選んだ医療機関で」「低額な自己負担で」治療を受ける権利を有しています。
体調に不安を感じたときに、何週間も何か月も待機をすることなく
費用の心配をしすぎることなく医師の診察を受けられることは大きなメリットです。
しかしながら、この制度には大きな弱点もございます。
例えば。
何箇所もの医療機関に同時にかかっていると、
医師どうしで治療の情報が共有されにくく、
どうしても併用薬の把握や確認が不十分になりがちです。
その結果、似た成分のお薬を複数の医療機関から処方されたり
中には、「併用してはいけないお薬」や「併用が禁じられているお薬」が
同時に処方されてしまうということも不幸にして起こり得ます。
このような確認不足に起因するケースのみならず
そもそも複数の疾患をお持ちの方や
病状が安定しない時期の方は
治療上やむを得ず多種の薬剤を同時に処方される
「多剤投与」となるケースが少なくありません。
患者さんの身体への負担も増大しますし、
医療経済的にも大きなダメージです。
このような危険を最小化するため、
この春から「かかりつけ薬局」をもつことが国の政策として奨められています。
「かかりつけ薬局」を利用することで、患者さんも支払額が軽減されるというメリットがあります。
一方で、医療機関において「多剤投与」を減らす取り組みを促す為、
今春の診療報酬改定により医療点数の算定ルールが何点か変わりました。
その一つとして、医療機関で、種類のお薬を処方されていた患者さんが
病状の好転などでお薬の種類が減った際に
一定の条件下で、
「薬剤総合評価調整管理料」という点数の加算が認められることとなりました。
患者さんの窓口での自己負担額は数百円あがってしまうこととなり
お支払いの際にびっくりされることもあるかもしれませんが、
国の政策としてこのような制度があるということを
頭の片隅に是非とどめておいていただけたらと思います。
私自身、「できるだけ処方の種類は少なくシンプルに」を心がけてはおりますが
お薬の切り替え中の方や内科の併用薬がある方には
それが叶わないこともあり、
安全性を確保しながら最適な治療を行うためにできる工夫がないか日々模索しています、
最後に、通院中の皆様へ。
お薬に対して、不安に感じることや疑問に感じること、ご要望があれば
遠慮なく診察のさいにお話し下さいね。
わたしは、安心して服薬していただくために、
お薬に対する説明を誠実に行うことも
医師の大切なお仕事だと考えていますので・・・
それでは、
連休の方はよい休日をお過ごしくださいませ。
ご出勤の方は、気温の変化に負けずによいお仕事ができますように!
誰もが「望んだときに自ら選んだ医療機関で」「低額な自己負担で」治療を受ける権利を有しています。
体調に不安を感じたときに、何週間も何か月も待機をすることなく
費用の心配をしすぎることなく医師の診察を受けられることは大きなメリットです。
しかしながら、この制度には大きな弱点もございます。
例えば。
何箇所もの医療機関に同時にかかっていると、
医師どうしで治療の情報が共有されにくく、
どうしても併用薬の把握や確認が不十分になりがちです。
その結果、似た成分のお薬を複数の医療機関から処方されたり
中には、「併用してはいけないお薬」や「併用が禁じられているお薬」が
同時に処方されてしまうということも不幸にして起こり得ます。
このような確認不足に起因するケースのみならず
そもそも複数の疾患をお持ちの方や
病状が安定しない時期の方は
治療上やむを得ず多種の薬剤を同時に処方される
「多剤投与」となるケースが少なくありません。
患者さんの身体への負担も増大しますし、
医療経済的にも大きなダメージです。
このような危険を最小化するため、
この春から「かかりつけ薬局」をもつことが国の政策として奨められています。
「かかりつけ薬局」を利用することで、患者さんも支払額が軽減されるというメリットがあります。
一方で、医療機関において「多剤投与」を減らす取り組みを促す為、
今春の診療報酬改定により医療点数の算定ルールが何点か変わりました。
その一つとして、医療機関で、種類のお薬を処方されていた患者さんが
病状の好転などでお薬の種類が減った際に
一定の条件下で、
「薬剤総合評価調整管理料」という点数の加算が認められることとなりました。
患者さんの窓口での自己負担額は数百円あがってしまうこととなり
お支払いの際にびっくりされることもあるかもしれませんが、
国の政策としてこのような制度があるということを
頭の片隅に是非とどめておいていただけたらと思います。
私自身、「できるだけ処方の種類は少なくシンプルに」を心がけてはおりますが
お薬の切り替え中の方や内科の併用薬がある方には
それが叶わないこともあり、
安全性を確保しながら最適な治療を行うためにできる工夫がないか日々模索しています、
最後に、通院中の皆様へ。
お薬に対して、不安に感じることや疑問に感じること、ご要望があれば
遠慮なく診察のさいにお話し下さいね。
わたしは、安心して服薬していただくために、
お薬に対する説明を誠実に行うことも
医師の大切なお仕事だと考えていますので・・・
それでは、
連休の方はよい休日をお過ごしくださいませ。
ご出勤の方は、気温の変化に負けずによいお仕事ができますように!